『「歩」が「と」に大へんしん!』
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【児童書】『「歩」が「と」に大へんしん!』川北亮司作、藤本四郎絵
[レビュアー] 産経新聞社
主人公の歩(あゆむ)は小学2年の男の子。同級生から「のろちび」と呼ばれている。算数が苦手で、給食を食べるのもゆっくり。歩はいじめられて悩んでいるとき、将棋と出合う。ある日の給食の時間、歩はひょんなことから、いじめっ子を泣かせてしまう。すると、歩を見る同級生たちの目が変わり―。
本作は、歩が成長する姿を将棋の駒の動きに重ねている。将棋の「歩(ふ)」は前に一歩ずつしか進めないが、敵陣に入ると「と金」になれる。歩(あゆむ)の「ぼくはいつでもへんしんできる」という気づきが、いじめを乗り越える原動力となる。対象年齢は小学校低学年から。(汐文社・1650円)