『陰陽師の平安時代』中島和歌子著

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陰陽師の平安時代

『陰陽師の平安時代』

著者
中島 和歌子 [著]
出版社
吉川弘文館
ジャンル
歴史・地理/日本歴史
ISBN
9784642306010
発売日
2024/06/24
価格
2,090円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

『陰陽師の平安時代』中島和歌子著

[レビュアー] 産経新聞社

小説や漫画にも登場する陰陽師(おんようじ)は、どのような仕事をしていたのか。陰陽道(おんようどう)とその時代背景を解説した本書によると、彼らは占いを専門とする技官。もとは律令官名だが、10世紀のうちには職業名として用いられ、私的な依頼にも応じていた。占いの対象で最も重要なのは、地震や噴火といった国家的な「災害」と不可解な現象を指す「怪異」だったという。

陰陽道は、災害や怪異が神の祟りとして恐れられていた時代に形成された。外国からの侵略危機だったなら、別の対処法が生まれていたと著者はみる。「おんみやうじ」になるのは鎌倉・室町時代以降だそう。(吉川弘文館・2090円)

産経新聞
2024年7月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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