『京都あやかしタウン』
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『京都あやかしタウン』堤邦彦監修
[レビュアー] 産経新聞社
京都には各所に怪異伝説が息づいている。江戸の怪談研究をライフワークとする国文学者が監修した、現代の妖怪ガイドブックともいえるユニークな一冊である。
妖怪たちは夜でも明るい現代にちゃっかり順応していた。彼らの居住地(伝承が残る地域)とともに、現代人に化けて暮らす姿をイラスト付きで紹介している。
例えば古典芸能でも有名な酒呑童子(しゅてんどうじ)は、京都市西京区の国道沿いにある「大江整骨院」の院長をしていた。彼は札付きのワルだった頃に酒で失敗したことがあるらしいが、詳細は「頼光鬼退治伝説」のルーツを歴史的にたどる解説ページで。(淡交社・1760円)