新NISAブームは「洗脳」だった? 「政府の欺瞞」に森永卓郎氏が警鐘[ノンフィクションベストセラー]

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 10月8日トーハンの週間ベストセラーが発表され、ノンフィクション・ライトエッセイ第1位は『ごはんが楽しみ』が獲得した。
 第2位は『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』。第3位は『私たちは売りたくない!』となった。

 4位以下で注目は8位に初登場の『新NISAという名の洗脳』。経済学者の森永卓郎さんの新著。9月10日に出版された今週2位の『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』に続き、新NISA制度の開始に伴い巻き起こった投資ブームに警鐘を鳴らした一冊。「老後2000万円問題」に端を発し、貯蓄だけでは老後は賄えないと喧伝され、「貯蓄から投資へ」の流れが始まった。そして一億総投資家へと後押しする新NISA制度の開始。森永さんはこうした施策は政府の欺瞞にほかならないと指摘する。そして「分散投資でリスクは回避できる」「株価が下がったときこそ投資のチャンス」こういった投資に関する言説や、「働き続けて健康と生きがいの一石二鳥」「大都市は老後も魅力に溢れている……」などのライフスタイルに関する甘言の問題点を指摘。そのうえで老後の暮らしを心身ともに豊かにする方法を提案している。森永さんは『投資依存症』でも投資はギャンブルであると喝破し、バブル崩壊で破産者が増えてしまうと警鐘を鳴らしている。

1位『ごはんが楽しみ』井田千秋[著](文藝春秋)

「さて、今日は何食べよう。」ツナチェダーチーズ、たまごサンド、苺大福トースト――朝の訪れを彩るパンたち。近所で出会った「職人の店」のとびきりおいしいパスタ。熱々餃子をお酒で流し込む、最高の週末。特別なブランチは、クレープをテーブルいっぱいに並べて。きれいなお菓子缶に好きなおやつをぎっしり詰める。お気にいりのかわいいカップ。新しい生活に向けて、ダイニングテーブルを新調する――。『家が好きな人』で愛される井田千秋が初のエッセイ漫画で描くのは、たくさんの「食べる楽しみ」。あたたかくて、生活の手ざわりを感じるおいしい雑談。さあ召し上がれ。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』森永卓郎[著](三五館シンシャ)

「投資とギャンブルは違うものだ」と考えている人は多いだろう。しかし、投資の本質はギャンブル以外の何ものでもない。老後の生活資金を、NISAを使って投資信託で運用しようとしている人は、老後の生活資金を賭けて競馬や競輪をやっているのと同じだ。投資の世界も競馬や競輪と同じで、結局はゼロサムゲームとなる。お金が自動的に増えていくことはありえないからだ。そのことを本書で解説しよう。(フォレスト出版ウェブサイトより抜粋)

3位『私たちは売りたくない!』チームK[著](方丈社)

若くしてコロナワクチンのためにこの世を去った同僚の死を無駄にしないためにも、一人でも多くの読者に真実の情報を知らせたい。そして自らの意思で正しい未来を掴んでほしい。日本人を実験動物として扱うかのような狂気の政策の同伴者であることに絶望を抱きつつも、国民自身が正しい情報を得ることこそ、正しい選択のための唯一の前提であるはずとの信念から書かれた、医療業界内部の熱き良心が形となった1冊。(方丈社ウェブサイトより抜粋)

4位『覚悟の磨き方 ~超訳 吉田松陰~』池田貴将[編訳](サンクチュアリ出版)

5位『うちの猫がまた変なことしてる。8』卵山玉子[著](KADOKAWA)

6位『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』森永卓郎[著](三五館シンシャ)

7位『きっと明日はいい日になる』田口久人[著](PHP研究所)

8位『新NISAという名の洗脳』森永卓郎[著](PHPエディターズ・グループ)

9位『りえさん手帖5 いい塩梅編』西原理恵子[著](毎日新聞出版)

10位『20代で得た知見』F[著](KADOKAWA)

〈ノンフィクション・ライトエッセイランキング 10月8日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年10月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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