伊集院光が「めっちゃ怖い」と震えた“あの名著”にまつわる裏話も!? NHK「100分de名著」シリーズ1000万部突破記念インタビュー
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読者の期待に応えるテキスト制作を目指す
――どんな方がメインの視聴者、読者なのでしょうか?
小林:番組は、若い人では10代から高齢者の方まで幅広く見ていただけていると思いますが、テキストや関連書籍の読者は、番組の視聴者より平均的には少し上の世代の方が多いでしょうか。みなさん学ぶ意識が高いように感じます。読者の方からは、熱いメッセージがこもったハガキを沢山いただき、いつも本当に有難く思っています。
――どのようなことが書かれているんですか?
小林:テキストに記載しているアンケート項目には、次に取り上げてほしい本についての質問があります。中には、かなり以前の放送で取り上げたことのある本を扱ってほしいと書いてくださる方もいらっしゃいます。おそらく過去の放送の有無とは関わりなく、「この本は『100分de名著』にふさわしい名著だ」と感じていらっしゃるということなのでしょう。
白川:過去に放送されたテーマを扱った「NHK100分de名著ブックス」が、今なお売り上げを伸ばし、ロングセラーになっていることにも通じていると思います。
秋満:番組についても、かつて放送したテーマの再放送を希望する声が届いたり、オンデマンド視聴で改めて見られるケースがありますが、そういう動きにもつながっているのかもしれません。
白川:やっぱり「名著」は、古びないものですね。
秋満:そんな読者や視聴者からの声もあって、9月の放送では、以前に一度テーマとした『源氏物語』を、イギリスのアーサー・ウェイリーが英訳しベストセラーとなった「ウェイリー版・源氏物語」として改めて取り上げることを試みています。
まだ取り上げていない、紹介すべき名著がなくなることはありませんが、一方で、一度読み解いた名著についても、いろいろな角度から光を当て直すという視点があってもいいのではないか。新たなチャレンジとして、今後、取り組んでいけたらと思っています。
小林:過去に放送されたテーマへの読者からの要望、ということでお話をしましたが、一方で、同じアンケート項目で、今後の放送で取り扱う予定になっている名著を的中させてしまう方もいらっしゃいます。一度ならずそういうことが起こるので、そんなハガキを見るとゾクッとしますね(笑)。
白川:こんな視点で本を読んでいるんだと感心してしまうご意見も多く、僕たちが逆に勉強させてもらっています。
もっと名著を身近に!「NHK100分de名著ブックス」のリニューアルと夏のキャンペーン
――改めて1000万部というのは本当にすごい数字ですね。
白川:累計1000万突破を記念して、「NHK100分de名著ブックス」のカバーデザインを今年6月にリニューアルしました。今の時代に合うような、一冊ごとの個性が際立つ色でより手に取りたくなる、本棚に並べたくなるデザインを目指しました。
数字を合わせたわけではありませんが、今夏、全国の書店の約1000店舗とNHK出版の自社ECサイトで、9月30日までのキャンペーンを実施しています。詳しくは下記をご覧ください。
【キャンペーン詳細】
書店(インターネット書店は除く)で「100分de名著」シリーズの対象商品を3冊ご購入いただくか、NHK出版のECサイトにて1回のご注文で税込3,000円以上ご購入いただいた方に、オリジナルブックカバーをもれなくプレゼントします!対象商品は、「100分de名著 テキスト」・「NHK100分de名著ブックス」・「別冊NHK100分de名著」の3種類となります。書店の店頭ではブックカバーを配布しておらず、レシートとご購入書籍を撮影のうえ専用フォームからご応募いただく形になりますので、ご注意ください。
※キャンペーンについてはNHK出版サイトでご確認ください(外部サイトに移ります)
https://nhktext.jp/meicho2024bbec
小林:「100分de名著」が書店や出版業界に良い影響を与えられているといった声を聞くこともあります。それは私たちにとってやりがいに繋がっています。
番組で取り扱う本は、出版されてから時間が経っているものが多いので、重版がかからず品薄になっていたり絶版になっていたりするものもあります。番組をきっかけに、そうした本の増刷がかかったり復刊になったりすると、自分たちのしていることが出版業界全体のためにもなっていると感じられるんです。
番組に関わっているメンバーもみんな本が好きで、これまで本に大きな影響を受けてきていますので、「100分de名著」という番組やテキスト、関連書籍が多くの方に受け入れていただけると同時に、取り扱う本や著者の過去著作なども注目されるようになるとすごく嬉しいです。
白川:今回、シリーズ累計1000万部を突破することができましたが、この調子で10年後には「2000万部突破!」と言えるように頑張りたいですね。
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