東大卒の起業家が「読書ができれば他はなんとかなる」という理由 子ども時代に身につけたい「4つの力」とは

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4 人の考えを取り入れて自分を変える力

教わり上手で素直な「コーチャブルな人」になれるというのも読書の大きなメリットです。
コーチャブルとは「コーチ(Coach)」と「可能な(able)」を組み合わせた言葉で、「コーチングを受けられる状態にある人」という意味。
人の考えを取り入れて柔軟に自分を変えていく力といってもいいでしょう。

あなたの知り合いに、どんなアドバイスをされても聞き入れない頑固な人はいませんか。
せっかくいいアドバイスをもらっても、ひとこと目で「でも……」「だって……」と否定してしまう。言い訳や屁理屈ばかりで自分を変えようとしない。
そんなことを続けていると当然、成長のチャンスを逃してしまいます。
そうしたコーチャブルではない態度は、周囲の人からの「この人にチャンスを掴んでほしい」「この人の助けになりたい」という気持ちを遠ざけてしまいます。
やがてその人は、成長することもできず、周囲からの協力も得られない、とても生きづらい状態になってしまうのです。

とはいえ、コーチャブルな人になるのは、決して簡単なことではありません。
人は基本的に変化を好まず、そのままの自分であり続けたいと思うものだからです。
しかし、そうした性質が強くなりすぎて「変わりたくない」と思っていると、いつまでも成長はありません。

人からのアドバイスを受け入れず変化を拒むような人よりも、アドバイスを素直に受け入れ、自分を変えていける人のほうが成長が速いことはいうまでもないでしょう。
しかし、アドバイスを受け入れることは、自分の間違いや至らなさを認めることでもあります。とても勇気が必要で、難しいことなのです。
では、アドバイスを受け入れられるコーチャブルな人になるためには、どうすればいいのでしょうか。

そこで有効なのが、やはり読書です。
読書をすれば、いろいろな人の考え方や価値観を知ることができます。
自分とは違う考え方や価値観に触れる経験は、自らの間違いや至らなさに気がつくきっかけになります。
そうした経験を経るうちに謙虚さや素直さが培われ、コーチャブルな状態になっていくのです。

笹沼颯太(ささぬま・そうた)
1999年千葉県生まれ。株式会社Yondemy代表取締役。 筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。 2023年、東京大学経済学部経営学科を卒業。同大在学中の2020年に中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。 起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る。

Book Bang編集部
2024年7月22日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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