世界的ベストセラー『百年の孤独』文庫版 ベストセラーランキング1位に 冒頭部分を公開中![文庫ベストセラー]

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 7月2日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『百年の孤独』が獲得した。
 第2位は『赤と青のガウン オックスフォード留学記』。第3位は『よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続』となった。

 1位に初登場の『百年の孤独』はコロンビアのノーベル賞作家・ガルシア=マルケスの代表作。1967年に発表された作品でコロンビアのジャングルの奥地、マコンド村を舞台に呪われた一族の栄枯盛衰を描く。非現実的な出来事が現実の中に溶け込んだように描かれる手法「マジックリアリズム」を知らしめた世界的ベストセラー小説。発売元の新潮社は70年代から単行本を刊行してきたが、今回マルケスの没後10周年を機に文庫化。文庫版には小説家の筒井康隆さんによる解説が寄せられている。また作家の池澤夏樹の手による、壮大な物語を理解するための「『百年の孤独』読み解き支援キット」も配布中だ。

 7月5日に発売された月刊文芸誌「新潮」2024年8月号では特集「『百年の孤独』と出会い直す」が組まれた。特集には石井遊佳さん、磯崎憲一郎さん、上田岳弘さん、菊地成孔さん、高瀬隼子さん、谷崎由依さん、日比野コレコさん、古川日出男さん、ラランド・ニシダさんが作品論を寄稿。さらに池澤夏樹さんと星野智幸さんの対談も掲載され、多くの人々に影響を与え続ける比類なき一冊『百年の孤独』の価値を検証した特集となっている。

 弊サイト「BookBang」では『百年の孤独』の冒頭部分を公開している。

1位『百年の孤独』G.ガルシア=マルケス[著]鼓直[訳](新潮社)

蜃気楼の村マコンドを開墾しながら、愛なき世界を生きる孤独な一族、その百年の物語。錬金術に魅了される家長。いとこでもある妻とその子供たち。そしてどこからか到来する文明の印……。目も眩むような不思議な出来事が延々と続くが、予言者が羊皮紙に書き残した謎が解読された時、一族の波乱に満ちた歴史は劇的な最後を迎えるのだった。世界的ベストセラーとなった20世紀文学屈指の傑作。(新潮社ウェブサイトより)

2位『赤と青のガウン オックスフォード留学記』彬子女王[著](PHP研究所)

女性皇族として初めて海外で博士号を取得された彬子女王殿下による英国留学記。待望の文庫化!(PHP研究所ウェブサイトより)

3位『よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続』宮部みゆき[著](KADOKAWA)

この部屋で語られる怪談は、ひとの心を解きほぐす 江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。話はけっして外には漏らさない。聞き手を務める小旦那の富次郎は、従妹であるおちかのお産に備え、百物語をしばらく休むことに決めた。休止前最後に語り手となったのは、不可思議な様子の夫婦。語られたのは、かつて村を食い尽くした〈ひとでなし〉という化け物の話だった。どこから読んでも面白い!宮部みゆき流の江戸怪談。(カドカワストアより)

4位『N』道尾秀介[著](集英社)

5位『塞王の楯 上』今村翔吾[著](集英社)

6位『黒牢城』米澤穂信[著](KADOKAWA)

7位『増補版 九十歳。何がめでたい』佐藤愛子[著](小学館)

8位『塞王の楯 下』今村翔吾[著](集英社)

9位『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話』武田綾乃[著](宝島社)

10位『アルジャーノンに花束を〔新版〕』ダニエル・キイス[著]小尾芙佐[訳](早川書房)

〈文庫ランキング 7月2日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年7月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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