【書評】『数学者の思案』河東泰之著

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数学者の思案

『数学者の思案』

著者
河東 泰之 [著]
出版社
岩波書店
ジャンル
自然科学/数学
ISBN
9784000297271
発売日
2024/06/07
価格
1,760円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【書評】『数学者の思案』河東泰之著

[レビュアー] 産経新聞社

数学者は、どのように考え、どのように暮らしているのか。東京大大学院教授によるエッセー。

日米大学院の比較が興味深い。数学で米国が世界トップの研究水準を保っているのは、世界中から優秀な研究者、大学院生を集めているから。米国の世界選抜チームが日本選抜チームより強いのは当たり前だという。また、数学の場合、米国の大学院生はティーチングアシスタントとして授業や演習で教え、授業料が免除される上に給料を受け取るケースが多い。「いつまでも学校に行っている物好き」と思われがちな日本とは違うそうだ。そこはかとないユーモアが漂う。(岩波書店・1760円)

産経新聞
2024年6月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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