『沈まぬ太陽』や『華麗なる一族』など、社会派小説の傑作を多数遺した作家、山崎豊子さんの命日が「豊子忌」と名付けられることになった。山崎豊子文化財団が発表した。
山崎豊子さんが亡くなったのは、「週刊新潮」に連載された『約束の海』の第1部を完結したのちの2013年9月29日。「豊子忌」のネーミングは、没後3年を迎えるにあたり、山崎豊子さんの甥である定樹氏が中心となり、生前に秘書を務めた野上孝子さんや、生前交流の深かった新潮社、文藝春秋、毎日新聞社などの編集者らが協議して決まった。
-
- 約束の海
- 価格:781円(税込)
「豊子忌」のほかに「船場忌」や「暖簾忌」など、山崎さんの初期の作品を思わせるネーミングも候補に挙がったが、わかりやすさや山崎さんが「直球勝負を好んだ」ことから、名前をそのまま使った「豊子忌」となった。没後3年にあたり、遺作となった『約束の海』の文庫版も発売された。
「文学忌」としては芥川龍之介の「河童忌」、三島由紀夫の「憂国忌」、司馬遼太郎の「菜の花忌」などが有名。
「豊子忌」には今後、講演会やイベントが行われる予定。今年は山崎さんの母校「相愛女学校」の後身である相愛大学にて、文藝春秋前社長で『大地の子』『運命の人』などを担当した編集者の平尾隆弘氏(神戸市外国語大学客員教授)の講演会が開かれる。
関連ニュース
-
国民的作家・山崎豊子 昭和20年の日記を発見 戦争体験、熱い恋、リアルな青春の姿がそこにはあった
[ニュース](ノンフィクション)
2015/07/13 -
なぜ今「山崎豊子」作品が相次いで映像化されるのか?
[映像化](日本の小説・詩集)
2019/03/23 -
山崎豊子さん墓所公開へ
[ニュース](日本の小説・詩集)
2016/08/02 -
MF文庫Jライトノベル新人賞受賞作が発売 新人賞特設サイトも更新
[リリース](ライトノベル)
2017/12/08 -
中瀬ゆかり 映画『ラ・ラ・ランド』は「ミュージカルが苦手な人でも楽しめる」と絶賛
[ニュース/テレビ・ラジオで取り上げられた本](コミック/映画)
2017/01/28